自毛植毛コラム:韓国の自毛植毛事情

他人の毛髪も移植できる?

2026
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毛髪移植について調べていると、一度はこんな疑問にぶつかります。

「自分の毛じゃなくて、他人の毛を使うことはできないの?」

発想としては自然です。


臓器移植があるのだから、毛髪も同じように考えてしまう。
実際、診療の現場でもこの質問は珍しくありません。

ただし、答えは単純です。

原則として、他人の毛髪は移植できません。

では、なぜなのか。
そして、ごく一部で「できた」とされる例は、何が違ったのか。


その背景を整理してみます。

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目次

なぜ他人の毛髪移植は成立しないのか

毛髪移植で移されるのは、目に見える「毛」ではありません。

実際に移植されるのは、毛を作り続ける組織である「毛包」です。

毛包は皮膚の一部であり、免疫学的には臓器や組織と同じ扱いになります。

他人の毛包を体内に移すと、免疫システムはそれを異物と判断します。
結果として、拒絶反応が起こり、毛包は生着せずに脱落します。

この免疫反応を避ける手段がないため、現在行われている毛髪移植は、
自分自身の毛包を使う「自毛植毛」だけ
に限られています。

それでも「できた」と報告されたケースがある理由

一方で、医学文献を調べると、「他人の毛髪移植が成立した」とされる報告が存在します。

ここで重要なのは、それが「一般的に可能という意味ではない」という点です。

条件は、極めて限定されています。

条件①:一卵性双生児の場合

もっとも知られているのが、一卵性双生児間の毛髪移植です。

一卵性双生児は、遺伝情報がほぼ完全に一致しています。
免疫の認識も、限りなく同一に近い。

このため、理論上は拒絶反応が起こりにくく、実際に生着した例が報告されています。

ただし、これは「たまたま条件が完全に一致していた」非常に例外的なケースです。

条件②:骨髄移植を受けた後のケース

もう一つ、さらに特殊なのが骨髄移植後の患者です。

骨髄移植では、造血幹細胞とともに免疫細胞がドナー由来に置き換わります。

つまり、

  • 免疫を司る側
  • 毛包を提供する側

この二つが、同じ免疫背景を持つ状態になる可能性がある。

その結果、
毛包に対する拒絶反応が起こりにくくなり、毛髪移植が生着したとされる症例が報告されています。

姉妹間、母子間での成功例が知られていますが、いずれも通常の医療とは大きく異なる状況です。

なぜ誰にでも応用できないのか

ここで誤解してはいけないのは、
これらの症例が「条件を揃えれば誰でもできる」ことを意味しない点です。

骨髄移植は、命に関わる疾患に対して行われる治療です。
毛髪移植のために行うものではありません。

また、免疫状態の評価、拒絶反応や合併症の管理、長期的な安全性の確認など、高度な医療体制が前提になります。

現実的に見て、一般医療として他人の毛髪移植を行う段階にはありません。

現在の毛髪移植医療の立ち位置

こうした背景から、
現在、安全性と再現性が確立されている毛髪移植は自毛植毛のみです。

他人の毛髪移植は、

  • 免疫学的な壁
  • 倫理的な問題
  • 長期安全性の未確立

これらの理由により、研究・症例報告の域を超えていません。

まとめ

他人の毛髪移植は、「できるか・できないか」で言えば、ほとんどの場合、できないが正確な答えです。

一部で報告された成功例は、毛髪移植が免疫医療・移植医療と深く関わる分野であることを示しています。

だからこそ、
毛髪移植は単なる美容処置ではなく、医学的な前提と限界を理解した上で考える必要があります。

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